茂出木心護著『うるさい男も黙る 洋食の本』(旺文社文庫、1985年)。著者は日本橋の老舗レストランたいめいけんの創業者。同名の単行本(主婦の友社、1978年)の文庫化。
茂出木心護著『うるさい男も黙る 洋食の本』(旺文社文庫、1985年)
「料理以前の料理」「おなじみ料理33のコツ」「材料の買い方・使い方アドバイス」「調味料使いどころ」「台所道具についてプロからの提言」「調理場50年のこぼれ話」の6つの章に分けて、料理の基本について酒脱な語り口で平易に説明している。
例えば、「料理以前の料理」の一番目は「ゆで卵」だが、「半熟は煮立ち三分、かたゆでは十二分」とか「煮立った湯の中に一度ぬらした卵(ぬらさないとひびがはいって割れやすい)をスプーンにのせてしずかに入れます」というぐあいに説明している。
茂出木心護(撮影・大倉舜二)
茂出木心護は単行本が発売されて2カ月後に亡くなっている。長男の茂出木雅章が書いた「文庫版あとがき」によると、茂出木心護は「新しいものをとり入れるより、古いものを守るほうが大変なんだ」とよくいっていたそうだ。


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