アンドレイ・タルコフスキー監督によるソ連映画『鏡』(1975年)。タルコルスキーの幼少期からの記憶を題材とした映像詩ともいえる作品。原題: Zerkalo、英題: The Mirror。写真はアレクセイが幼少期に毎夏を過ごした農場。
Zerkalo (1975)

主人公は監督のアンドレイ・タルコルスキー自身と思われる詩人アレクセイ。この作品ではアレクセイの過去から現在までの記憶や夢、その間の歴史上の出来事がコラージュのように組み合わされている。時代は現在と過去を行き来し、映像はカラー、モノクロ、セピアと切り替わる。通常の意味でのストーリーのようなものはない。なお、タルコルスキーは1932年生まれ。

プロローグ。テレビに吃りの少年が映し出される。この少年は主人公アレクセイではない。
Zerkalo (1975)

少年は女医から吃りの治療を受けていた。女医は少年に集中するように促し、吃りが治ると暗示をかける。
Zerkalo (1975)

女医が「一、二、三」と数える。少年は淀みなく話し出す。
Zerkalo (1975)

最初のエピソード(以下エピソードの数え方は自己流なので適切でないかもしれない)。アレクセイの幼年期に遡る。アレクセイが第二次世界大戦前に毎夏を過ごした農場。アレクセイの母マリア(マルガリータ・テレホワ)が柵に腰掛け、遠くを見やりながら煙草を吸っている。父は家にいなかった。
Zerkalo (1975)

道を歩いていた男 (アナトーリー・ソロニーツィン) がマリアの方に近づいてきて、町への道を訊ねる。男は医者だという。
Zerkalo (1975)

傍らのハンモックではアレクセイ(フィリップ・ヤンコフスキー、左)と妹が昼寝をしている。
Zerkalo (1975)

男と母はしばらく立ち話をする。
Zerkalo (1975)

やがて、男は来た道を去って行く。何度も母の方を振り返りながら。
Zerkalo (1975)

いつのまにか昼寝から目覚めたアレクセイがそれを見ている。
Zerkalo (1975)

この後、アンドレイ・タルコルスキーの父で詩人のアルセニー・タルコフスキーが自身の詩を朗読する声が流れる。
Zerkalo (1975)

なお、幼年期のアレクセイの母マリアを演じたマルガリータ・テレホワは成人したアレクセイの妻ナタリアも演じている。同様に少年期のアレクセイと成人したアレクセイの息子イグナートも同じ俳優が演じている。

2番目のエピソードが切れ目なく始まる。時が過ぎて、アレクセイ(イグナート・ダニルツェフ、右)は少年に成長している。場所は農場。左は妹。
Zerkalo (1975)

農場の納屋が火事で焼ける。
Zerkalo (1975)

3番目のエピソードはまたアレクセイの幼年期に戻る。このエピソードは夢の回想だろう。
Zerkalo (1975)

アレクセイの父(オレグ・ヤンコフスキー)が母の髪を洗っている。
Zerkalo (1975)

母の髪から雫が垂れる。
Zerkalo (1975)

そのとき部屋の天井が剥がれ落ちてゆく。
Zerkalo (1975)

母の姿が鏡に映る。
Zerkalo (1975)

鏡の中の母の姿が老婦人(マリア・ヴィシュニャコワ)に変貌する。マリア・ヴィシュニャコワはアンドレイ・タルコルスキーの母。
Zerkalo (1975)

以下略。


MIRROR - Andrei Tarkovsky (new restoration trailer) - YouTube
英語字幕付き。

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