三好良久『身近な食材を使って』(大本山永平寺、2014年)。曹洞宗の大本山永平寺で作られている精進料理のレシピ集。永平寺の機関誌『傘松』に連載された「身近な食材を使って」を単行本化したもの。修行僧にとっては料理も修行の一環だ。
三好良久師は永平寺の料理長に相当する典座(てんぞ)。三好師の料理における心掛けは「料理は材料のよしあしもありますが、一番は作り手の気持ちです。出会った食材に心を込め、食べる人の気持ちになって、自分自身がおいしいと思うように作ることが大切です」。
三好良久『身近な食材を使って』(大本山永平寺、2014年)
2015年1月に永平寺にお参りした際に本山事務所で購入した。禅宗寺院における伝統的な精進料理のほか、豆腐ハンバーグや焼き茄子のカルパッチョなどの洋風料理や、アボカド、ズッキーニなどの新しい食材を使った料理も紹介されている。調味料の分量は明示していない。蛇足だが、精進料理なので肉、魚、ネギなどは一切使わない。
この本はもともと仏壇にお供えする御霊供膳を用意する際の参考に買ったのだが、季節の野菜や山菜を料理するときに参考になることが多い。茄子のへたの佃煮、ピーマンのへたの天婦羅など食材を捨てない配慮も見習いたい。
御霊供膳
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