沖縄 うりずんの雨

ジャン・ユンカーマン監督による日本映画『沖縄 うりずんの雨』(2015年)。シグロ製作。太平洋戦争末期の沖縄戦から現在の沖縄までを取り上げたドキュメンタリー作品。英題: Okinawa: The Afterburn。写真は磨文仁・平和の礎(いしじ)に詣でる歌人の玉城洋子。玉城の父の伊波重男はここに弔われている。
沖縄 うりずんの雨(2015年)

1945年4月1日、アメリカ軍が沖縄に上陸し、組織的な戦闘が始まる。激しい地上戦の末、同年6月23日にアメリカ軍は沖縄を占領する。
沖縄 うりずんの雨(2015年)

この作品は「第1部 沖縄戦」「第2部 占領」「第3部 凌辱」「第4部 明日へ」の4部構成になっている。以下は「第1部 沖縄戦」の最初の部分。

6月23日の慰霊の日。磨文仁・平和の礎には沖縄戦で犠牲となった24万人の名前が刻まれている。4人に1人が亡くなった沖縄の15万人のほかに日本兵7万7千人、アメリカ兵1万4千人などが追悼されている。
沖縄 うりずんの雨(2015年)

FMたまん(糸満市)の「短歌の時間です」では歌人の玉城洋子が慰霊の日にちなんで渡嘉敷島に住む小嶺基子さんの作品を紹介する。

うりずんの
雨は血の雨
涙雨
礎の魂
呼び起こす雨

沖縄 うりずんの雨(2015年)

うりずんは春分から梅雨(立夏)までの時期を示す沖縄方言。旧暦2、3月(新暦の3、4月)の頃。春の陽気で過ごしやすく、植物の成長を促す適度の雨が降る。沖縄戦はこの時期に戦われた。玉城洋子は「この時期になると体調を崩していく人たちが多い」という。

元沖縄県知事の大田昌秀は「戦争が終わった後は、何で自分が生き延びることが出来たか、今もって分からない」「片時も戦争の犠牲者のことを忘れたことはない」「戦争のその後遺症というか、これは今も我々には続いている」「戦争体験者は今も沖縄戦は続いているという言い方をする。私も本当にそう思う」と話す。
沖縄 うりずんの雨(2015年)

アメリカ陸軍の軍曹だったドナルド・デンカー氏は、戦闘が終わった後、洞穴に避難していた住民を保護した様子を語る。
沖縄 うりずんの雨(2015年)

アメリカ軍の呼びかけに応じて、洞穴から出てくる少女。
沖縄 うりずんの雨(2015年)

以下は略すが、一点だけ追加。2026年3月16日に起きた辺野古沖抗議船転覆事故で沈没した平和丸の在りし日(2014年9月18日)の映像が含まれている。事故当日の辺野古沖の海域の波高は0.5メートルだったそうだから(事故現場のリーフ付近の波高は4~5メートルだったという)、このような小舟では相当に危険だったろう。
沖縄 うりずんの雨(2015年)

沖縄の人たちに寄り添いながら、沖縄の問題を取り上げたドキュメンタリー。


映画『沖縄 うりずんの雨』予告編 - YouTube

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