カナダ・エスキモー

本多勝一(文)、藤木高嶺(写真)の『カナダ・エスキモー』(朝日新聞社、1963年)。本多と藤木が1963年5月から6月にかけてカナダ北極圏のエスキモー部落を取材で訪れたときの記録。同年7月から9月まで朝日新聞に連載された記事に加筆されている。

本多勝一(文)、藤木高嶺(写真)『カナダ・エスキモー』(朝日新聞社、1963年)。カバー表の写真に写っている手前の雪の家には犬のオシッコの染みが見える。
本多勝一(文)、藤木高嶺(写真)『カナダ・エスキモー』(朝日新聞社、1963年)

カバー裏の写真はカリブー(トナカイ)の生肉を食べるエスキモーの少年。
本多勝一(文)、藤木高嶺(写真)『カナダ・エスキモー』(朝日新聞社、1963年)

1月になって東京は冷え込みの厳しい日が続いている。寒いのは苦手だ。真冬になると(なぜか盛夏の頃もそうなのだが)極地や冬山など極寒の環境にあって書かれた本を読みたくなる。

『カナダ・エスキモー』には次のような記述がある。

「気温は最高零下5度前後、最低は零下20度近い毎日だ」「“雪洞式テント住宅”の内部では、スリーピング・プラットフォーム(寝床兼居間)の上30センチの位置で測って、プラス14度から23度の間を上下している」「これ(ドラム缶に穴をあけて作ったストーブ)は特に大きな火が必要なとき以外、使わない」「そのかわり、四六時中もえつづけているのが脂肪ランプ(海獣の脂肪を燃やすランプ)である」「この熱と、人イキレが、外気をほぼ完全に遮断した雪洞式テント住宅を暖かくしている」。

5月から6月とはいえ雪洞式テント住宅の内部は意外に暖かい。さらに以下のようなくだりが続く。

「日本の冬の寒さは世界に類がない」「北中国もソ連もヒマラヤも、家の中は日本よりはるかに暖かい」「生活環境としての北極は、日本の、とくに長野県と東北地方である」。


朝日新聞出版 最新刊行物:文庫:カナダ=エスキモー
1990年に朝日文庫で再刊されたが現在は品切れ。

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