現在利用しているPCオーディオの構成の二つ目はパソコンにUSB経由で小型で安価な真空管アンプなどを接続したものだ。具体的には「ノートPC→デジタルアナログコンバータ(DAC)→真空管ラインアンプ→真空管メインアンプ→外部スピーカー」という構成である。この構成は手持ちの真空管メインアンプを流用するために選んだが、機器を3つも4つも使うような構成は好みではないし、使用しているのは安価な機器ばかりで他人様にお見せするのは恥ずかしくもある。写真は真空管メインアンプのELEKIT TU-870。
ELEKIT TU-870
PC側から見て、一段目はUSBで接続されたMUSE PCM2704という中国製のDAC。煙草の箱を一回り大きくしたようなサイズで、デジタルオーディオデータをアナログ変換してくれる。イヤホン端子もついている。2017年にeBayで中国から購入した。19.99米ドル。送料無料。中を開けると中古品と思われる汚れの目立つ部品が使われている。スクラップから取り外したものだろう。幸いなことに大きなトラブルはない。可もなし不可もなしという印象の製品。
MUSE PCM2704
二段目は真空管ラインアンプのFX-AUDIO TUBE-01Jがつながっている。中華アンプだがよく売れているらしい。2018年にNFJストア ヤフーショッピング店で購入した。税込み4,480円。このラインアンプは別途ACアダプターが必要。この製品は比較的トラブルが多い。真空管は2回交換した。
FX-AUDIO TUBE-01J
三段目は真空管メインアンプのELEKIT TU-870。日本製。6BM8という小型の真空管を使った初心者向けの工作キットを自分で組み立てた。ハンダ付けなどの電子工作が必要だが難しくはなかった。定格出力は2W+2W(8Ω)。10年以上前に秋葉原で購入した。購入価格は2万円以下だったと思う。1950年代のジャズを聴くことが多いが、この真空管アンプはその頃のジャズを雰囲気よく再生してくれる。コンパクトでトラブルも少ないし、気に入っている。だいぶ前に製造中止になり、その後継モデルも製造が終了している。一番上の写真。
最後にスピーカー。FOSTEX FE103Eという10cmフルレンジユニットをバスレフ型のスピーカーボックスに入れている。スピーカーボックスは長岡鉄男氏のBS-10を参考にし、日曜大工で自作した。BS-10のサイズは縦260mm×横180mm×奥行き180mm。仕上げはワトコオイル。ノートPCや他の機器とともに机の上に置いている。左側のスピーカーのコーン紙の外周部分が黒ずんでいる。FOSTEXのカスタマーサポートに問い合わせたら、「コーン紙に使用している接着剤が経年劣化で浸み出したもの」「音質の悪化などがなければそのまま使用して問題ない」という説明だった。
FOSTEX FE103Eを入れたBS-10(モドキ)
この構成は自分が使っている。音に大きな不満はないが、ときどきトラブルが発生する。原因は真空管ラインアンプのことが多い。真空管メインアンプを活かしながら別のラインアンプに変えるか、いっそのこと、全面的にRaspberry PiによるPCオーディオを試してみるか、しばらく前から思案している。
聴かなくなったとはいえアナログオーディオにも未練がある。昔買い集めたLPは処分してないし、レコードプレイヤーなど必要なオーディオ機器も一揃い持っている。細々と製作を進めている新しい真空管アンプが完成した暁には、再びアナログオーディオに傾斜しそうな気もする。どうなることやら。
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