浮草日記

山本薩夫監督による独立映画『浮草日記』(1955年)。山本プロ・俳優座製作。原作は真山美保『市川馬五郎一座顛末記』(1954年)。旧態依然のしがない旅役者の一座が炭鉱町で労働組合のストライキに巻き込まれ、自らも階級意識に目覚めていくというプロレタリア人情喜劇。写真は市川馬五郎(東野英治郎、右)と市川弥生(津島恵子、左)。
山本薩夫監督『浮草日記』(1955年)

市川馬五郎一座が田舎町で興行する。座長の市川馬五郎は腕も人望もある昔気質の役者だ。
山本薩夫監督『浮草日記』(1955年)

看板俳優の中村新之助(高橋昌也、右)は女たらしで、同僚の女房の女役者に手をつける。女役者は一座を去る。
山本薩夫監督『浮草日記』(1955年)

馬五郎は身勝手な新之助(中央)を一座から追い出す。興行は不入りになる。
山本薩夫監督『浮草日記』(1955年)

興行主の玉木屋(小沢榮、左)は強い立場を利用して約束の金を払わない。一座は窮地に陥る。
山本薩夫監督『浮草日記』(1955年)

その後、一座は炭鉱町で興行する。炭鉱町も不景気だった。
山本薩夫監督『浮草日記』(1955年)

それでも懸命の呼び込みで客は大入りになる。ところが、興行中に労働組合がストライキに入る。芝居小屋は大混乱となる。木戸銭は玉木屋の手下が持ち逃げする。
山本薩夫監督『浮草日記』(1955年)

労働組合は芝居小屋を借り切る。行くところのない一座も小屋に居座る。当初はいざこざもあったが、結局、労働組合と一座の協力関係が生まれる。勝ち気な市川弥生(津島恵子、中央)は明るく振る舞って皆を鼓舞する。
山本薩夫監督『浮草日記』(1955年)

労働組合文化部長の沢田(浜田寅彦)の計らいで、一座は労働組合の決起集会でプロレタリア演劇を上演する。写真は馬五郎(東野英治郎、右)と市川吉次(菅原謙二)。吉次は弥生と恋仲である。以下略。
山本薩夫監督『浮草日記』(1955年)

この作品は常磐炭鉱労働組合が協力している。当時の炭鉱労働者の生活や労働組合活動の様子が描かれている。


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