八月の鯨

リンゼイ・アンダーソン監督によるアメリカ映画『八月の鯨』(1987年)。海沿いの別荘で夏を過ごす老姉妹の生活を描く。リリアン・ギッシュ(写真左、撮影当時93歳)とベティ・デイヴィス(右、同79歳)が年配の姉妹を演じる。原題: The Whales of August
The Whales of August

妹のサラ(リリアン・ギッシュ)。フィラデルフィアの裕福な家に生まれ、子どものころは姉のリビーらと毎夏メイン州にある海辺の別荘で過ごした。姉妹は沖合に来る鯨を見るのを楽しみにしていた。サラの夫は第一次世界大戦で戦死。若くして寡婦となったサラは姉リビーの援助を受けながら看護師として暮らした。高齢となった今もリビーと二人でサラが相続したその別荘で過ごす。
The Whales of August

姉のリビー(ベティ・デイヴィス)。夫は亡い。老齢になって視力を失い、気難しくなっている。細かいことだが、この映画の紹介にはサラのほうを姉とするものも多い。例えば、ロジャー・イーバートの映画評はサラが姉になっている。どちらが本当なのかはっきりしないが、映画を見た印象から、ここではリビーを姉としておく。
The Whales of August

二人の幼馴染みで快活なティシャ(アン・サザーン、右)。
The Whales of August

近くに住む亡命ロシア貴族と思われるマラノフ(ヴィンセント・プライス、左)。
The Whales of August

別荘のリビングルーム。左からサラ、ジョシュア(ハリー・ケリー・ジュニア)、ティシャ、マラノフ、リビー。ジョシュアは出入りの大工で姉妹に新しい見晴らし窓を作ることを勧める。主要な登場人物はこの5人。
The Whales of August

静かな生活のなかのさざ波のような諍いをへて、信頼を確かめ合う姉妹。
The Whales of August

美しい朝、海辺のほうへ散歩に出る姉妹。
The Whales of August

アメリカのサイレント映画を代表する女優だったリリアン・ギッシュの演技が見もの。写真はサイレント映画時代のリリアン・ギッシュ(1921年)。
Lillian Gish


映画『八月の鯨』予告編 - YouTube

File:Lillian Gish-edit2.jpg - Wikimedia Commons

あなたは、8月の鯨を持っているか?|野口悠紀雄
野口悠紀雄による映画の紹介。

The Whales of August movie review (1987) | Roger Ebert
ロジャー・イーバートによる映画評。

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