宮古島の島尻集落と野原集落に伝わる厄払いの伝統行事。島尻集落の場合、パーントゥプナハといい、旧暦9月、身体に蔓草を巻いて仮面をつけた三体のパーントゥ(お化けや鬼神の意)が全身に古い泉の底に溜まった泥を塗りつけて集落を回る。パーントゥは住民や新築の家に泥を擦りつけて厄を払う。野原集落の場合、サティパロー(里祓)といって、旧暦12月に一体のパーントゥが集落を回る。
沖縄の祭祀は女性が主体のものが多い。それに対し、パーントゥは男性が仮面をつけて異界の神に扮する。秋田のなまはげと同様の行事なのだろう。パーントゥのほうが見た目のインパクトが大きい。
パーントゥの仮面は日本本土や沖縄の他の地方に見られる仮面とは全く違う。言い伝えでは、パーントゥの仮面はクバ(檳榔樹)の葉に包まれて海岸に漂着したという。パーントゥの仮面を見ると、ボルネオやパプアニューギニアなどオセアニアのマスクを連想する。ちなみに、インドネシア語で幽霊をhantuというらしい。
台湾の原住民については、インドネシアやフィリピンなどの民族と同一という説がある。もしそうなら、パーントゥの仮面がオセアニアから台湾経由で宮古島に伝来した可能性もある。
2013年12月に宮古島に行ったとき、自分のための土産にパーントゥの仮面の複製を買った。その後、その仮面は転勤する友人への餞別となった。
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宮古島のパーントゥ | 動画で見るニッポンみちしる | NHKアーカイブス
宮古島・島尻パーントゥ2018 UNESCO World cultural heritage - YouTube
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