柳田國男全集 1

『柳田國男全集 1』(ちくま文庫、1989年)。『海上の道』(1961年)、『海南小記』(1925年)、『島の人生』(1951年)、『海女部史のエチュウド』(1927年)が収載されている。

『柳田國男全集 1』(ちくま文庫、1989年)
『柳田國男全集 1』(ちくま文庫、1989年)

2025年7月に奄美群島と沖縄本島を旅した際に携行した。このときはフェリーや宿で主に『海南小記』を読んだ。『海南小記』は大正9年暮れから10年春にかけての南九州と南西諸島への旅の紀行文。柳田國男は沖縄と比べると奄美にはあまり関心がなかったようで、今回の旅とは少しそぐわない部分もあったが、それはそれで勉強になった。

例えば、「(吐噶喇列島の)七島南端の宝島と、大島の笠利岬との間の、潮の流れの最も迅い四十何海里は、民族の上から観てもやはり一つの境である」(「八 いれずみの南北」の冒頭)。柳田國男はその例として以下の2点を挙げている。南九州や吐噶喇列島では女が物を頭に載せて歩き、奄美以南では幅二寸ばかりの苧(お)の組紐を額に引っ掛けて、それを力に物を負うように背負うて歩く。また、女の入墨の習いは奄美以南にはあるが、吐噶喇列島では女は入墨の代りに皆歯を染める。

コメント