フランソワ・トリュフォー監督によるフランス映画『あこがれ』(1958年)。南仏を舞台に思春期の子どもたちの世界を描いた17分の短編映画。モーリス・ポンズの同名小説が原作。原題: Les Mistons。原題の「ミストン」は「悪童」の意。写真は恋人たちをのぞき見する子どもたち。
夏のプロヴァンス地方を照らす太陽の下、若く美しいベルナデット(ベルナデット・ラフォン)は颯爽と自転車を乗り回す。
悪ガキといったほうが似つかわしい子どもたち(アラン・バルディ、ロベール・ビュル、アンリ・ドマエグト、ディミトリ・モレッティ、ダニエル・リコー)にとって、ベルナデットはあこがれの的だった。
子どもたちはまだ幼かった。彼らはベルナデットを追い回し、彼女の自転車のサドルに鼻を押し当てる。
ベルナデット(右)にはジェラール(ジェラール・ブラン、左)というボーイフレンドがいた。ジェラールはよそ者で体育教師だった。子どもたちは彼らのデートを邪魔する。
子どもたちは「ジェラールとベルナデットは死んだ」などといたずら書きをする。
映画館の暗がりのなかでジェラールとベルナデットがキスをすると、子どもたちは歓声を上げる。
ときには怒ったジェラールが子どもたちを追い払う。
駅のホームでジェラール(左)はベルナデット(右)に「3カ月後に戻ったら結婚しよう」と言い残し、列車に乗る。
その後、新聞にジェラールが山の遭難事故で亡くなったという記事が載る。
その年の10月、子どもたちがジェラールの死を忘れた頃、彼らは黒い服を着たベルナデットが歩いているのを見かける。「思い出は今でも切なくよみがえる」というナレーションが入る。
公開時26歳のフランソワ・トリュフォーの感性が瑞々しい。
LES MISTONS (1957) Regarder FRENCH-WEB H264 - YouTube
オープニング。英語字幕付き。
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