井筒俊彦著『イスラーム哲学の原像』(岩波新書、1980年)。著者によるイスラーム哲学に関する講演を再編集した入門書。中世のイスラーム思想家イブン・アラビーの存在一性論を中心に、日本ではあまりなじみのないイスラーム神秘主義(スーフィズム)とイスラーム哲学について平易に(といっても平易なのは表現だけのことで、その内容は門外漢には充分難解だったが)語られている。
井筒俊彦著『イスラーム哲学の原像』(岩波新書、1980年)
イスラーム神秘主義そのもの、イスラーム神秘主義とイスラーム哲学との関係、イスラーム哲学とその他の東洋哲学との共通点など内容はとても興味深い。古今東西の宗教や哲学について自在に論じる深い学識には圧倒された。この分野をもう少し勉強したいという気になる。
イスラーム哲学の原像 - 岩波書店
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