野村芳太郎監督による松竹映画『ゼロの焦点』(1961年)。冬の北陸で失踪した夫を捜す若妻を描いた推理ミステリー。原作は松本清張の同名小説(1959年)。英題: Zero Focus。写真は鵜原禎子(久我美子)。
鵜原禎子(久我美子、右)は新婚の夫憲一(南原宏治、左)を上野駅に送る。二人は一週間前に見合い結婚したばかりだった。
憲一(右)は結婚前まである広告社の金沢出張所長だったが、結婚を機に東京本社に栄転した。今回の出張はその引継ぎのためだった。だが、憲一は予定の日を過ぎても東京に戻らなかった。
憲一の勤務する広告社では社員を金沢に派遣して事情を調べることになった。禎子も同行する。金沢は初めてだった。
禎子らは冬の金沢で憲一の行方を調べる。驚いたことに、憲一が金沢在任中に1年半暮らしていた下宿先を出張所では誰も知らなかった。
禎子らは憲一が親しかったという取引先の室田耐火煉瓦の室田社長の邸宅を訪ねる。禎子は憲一の私物の中にこの邸宅の写真を見たことがあった。
室田儀作(加藤嘉)も夫人の佐知子(高千穂ひづる)も憲一の失踪については心当りがないという。
手掛かりが掴めないまま、禎子は一旦帰京する。その後、禎子は自ら憲一の失踪の真相を探ろうとする。以下略。
この作品で禎子を演じた久我美子が2024年6月9日に亡くなった。享年93歳。久我美子は1931年に久我侯爵家の長女として東京都に生まれ、1947年に映画界デビューした。
『ゼロの焦点』予告篇 - YouTube
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