マン・リムチョン(文念中)監督による香港映画『我が心の香港 映画監督アン・ホイ』(2020年)。香港映画のアン・ホイ(許鞍華)監督に迫ったドキュメンタリー。美術や衣装で数々の作品に参加してきたマン・リムチョンの監督デビュー作。原題: 好好拍電影、英題: Keep Rolling。『望郷』以外の写真はすべてアン・ホイ。
アン・ホイは1947年に中国人を父、日本人を母として中国東北部の遼寧省鞍山市に生まれる。52年にマカオを経て香港に移住し、香港で育つ。感受性の強い子どもだった。
80年代、香港ニューウェーブの旗手として注目される。
アン・ホイ監督『望郷』(1982年)。原題: 投奔怒海、英題:
Boat People。ベトナム戦争終結後のベトナム国民の窮状を描いた作品。
その後、アン・ホイは香港映画の隆盛に大きな貢献を果たす。
しかし、自分の撮りたい作品に拘ったため、苦難の時期も長かった。
アン・ホイ自身が子どもの頃の思い出、優等生だった学校生活、映画や香港への思い、女性としての生き方、母親との暮らしなどについて話す。また、ジョセフィーヌ・シャオ、ツイ・ハーク、シルビア・チャン、アンディ・ラウ、フルーツ・チャン、ホウ・シャオシェン、ウー・ニェンチェンなど香港、台湾、中国の映画人がアン・ホイや中国語圏の映画について語る。
アン・ホイの率直で飾らない人柄、真摯な社会意識や希望を失わない姿勢が好ましい。関係者によるアン・ホイを敬愛する気持ちの滲むコメントも興味深い。下の写真中央がアン・ホイ。
映画『我が心の香港~映画監督アン・ホイ』予告編 - YouTube
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