ジャミー・ユイス監督による南ア・ボツワナ合作映画『ミラクル・ワールド ブッシュマン(その後『コイサンマン』に改題)』(1980年)。アフリカ南部のカラハリ砂漠に住むブッシュマン(現在はサン人と呼ばれる)を描いたコメディ映画。原題: The Gods Must Be Crazy。写真は夕暮れのカラハリ砂漠を行くニカウ(中央やや左の黒い影)。
カラハリ砂漠上空を飛ぶ飛行機から捨てられたコカ・コーラの瓶が地上に落ちる。コーラの瓶はブッシュマンのキコ(ニカウ)が拾う。この作品は台詞が少ない。それに代わって教育映画風のナレーション(パディ・オバーン)が入る。
ブッシュマンにとって初めて見るコーラの瓶は貴重かつ有用なものだった。一つしかないコーラの瓶をめぐって部落で争いが起こる。
キコは争いのもとになるコーラの瓶を捨てるため、地の果てを目ざして旅に出る。
生物学者のアンドリュー・スタイン(マリウス・ウェイヤーズ)はカラハリ砂漠で野生動物の排泄物を研究していた。
ケイト・トンプソン(サンドラ・プリンスロー、手前)はヨハネスブルグでの生活に疲れ、ボツワナの小学校に教師として赴任する。スタイン(奥)は牧師に頼まれ、オンボロ車でバスの停留所までケイトを迎えに行く。スタインは女性に対して極度のあがり症だった。
旅の途中、キコ(左端)は放牧されているヤギを弓矢で殺し、警察に逮捕される。キコはスタインと彼の助手でサン語を話すムプディに窮地を救われる。
逃亡中のサン・ボハ(ルー・ヴァーウェイ、左)率いるテロリストの一味が小学校に押し入り、授業中のケイト(右)とその生徒を人質にする。一味は人質とともに隣国への逃亡を図る。
スタイン(中)、ムプディ(マイケル・サイス、左)、キコ(右)の3人は野外調査中にケイトたちを連れたサン・ボハ一味に遭遇する。女子生徒に化けたキコが一行に近づき、弓矢で一味を眠らせる。ケイトと生徒たちは無事救出される。
キコはスタインらと別れ、再び地の果てを目ざす。写真にある巨石の左端の下をキコが歩いている。
キコは果てしなく広がる雲海に接した絶壁に到達し、ここが地の果てだと確信する。キコは雲海にコーラの瓶を投げ捨て、部落に帰る。
カラハリ砂漠は美しく、人々の暮らしや野性動物の生態は興味深い。
Official Trailer - THE GODS MUST BE CRAZY (1980, Jamie Uys, N!xau, Marius Weyers, Sandra Prinsloo) - YouTube
予告編。
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