黄土水(Huang Tu-Shui)は日本統治時代の台湾の彫刻家。1895年に台北市艋舺に大工の子として生まれ、東京美術学校で高村光雲に師事し、台湾近代美術の先駆者として活躍したが、1930年に35歳で早世した。
『水牛群像』は最晩年の作品。ブロンズ鋳造によるレリーフ。幅555cm、高さ250cmの大作。真夏の台湾南部のバナナ農園、穏やかな風にバナナの葉が揺れるなか、5頭の水牛が草を食み、2人の羊飼いの少年が水牛の面倒を見ている。
黄は帝国展への出品のために東京・池袋のスタジオで『水牛群像』の制作に心血を注いだが、病を得て、完成直前に亡くなった。
夫人の廖秋貴は1937年にこの作品を台北市庁に寄贈し、台北公会堂(現在の中山堂)は展示された。1983年にレプリカが制作され、レプリカは台北市立美術館、国立台湾美術館、レプリカ制作時の型が高雄市立美術館に展示されている。
黄土水『水牛群像』(1930年)
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