ベニシタンとトクサ

実家の庭の何箇所かにベニシタンとトクサが植えてある。ベニシタン(紅紫檀)は赤い実をつける。バラ科で地を這うように横に拡がる。冬は重い雪の下になるので庭石の上に這わせるように植えている。

庭のベニシタンとトクサ(2023年10月下旬)
ベニシタンとトクサ

トクサは上に真っ直ぐ伸びる。地下茎が横に伸び、その先から茎が直立する。茎は中空でツクシのように節がある。冬は雪の重さでぺしゃんこだが春になるとまた立ち上がる。シダ植物の一種のトクサ科。砥草、木賊とも書き、別名は歯磨草。

庭のベニシタンとトクサ(同)
ベニシタンとトクサ

トクサの茎の表面には縦方向に繊維が走っている。触ると少しザラザラする。茎を煮て乾かすと爪磨きになるそうだ。試しに生えている状態のトクサで爪を擦ってみた。確かに爪が削れる。パウダー状の細かな削りかすが出る。紙ヤスリでいうと1000番手くらいか。もっと細かいかもしれない。トクサで爪を磨くのはちょっと優雅だと思う。

「木賊刈る」は仲秋の季語。能『木賊』は木賊刈りに題材をとっている。福島県の木賊温泉の名前はトクサが群生していたことに由来する。トクサはエピソードが多い。

コメント