林語堂は1895年に福建省にキリスト教の牧師の子として生まれ、長年欧米で暮らした後、晩年は台湾と香港を往来して過ごした。当時の蒋介石総統が台湾への移住を勧めたそうだし、国民党のスポークスマン的存在でもあった林語堂にとって大陸に戻るという選択肢はなかったのだろう。1976年に香港で没した後は台湾の林語堂旧居の裏庭に埋葬された。台北の陽明山にある林語堂旧居には行ったことはないが、洒落た家だと思う。写真は下記の台北観光サイトから拝借した。
林語堂旧居の外観。青い瓦に白い外壁は南欧風だが、中国の伝統的住宅の四合院の様式との折衷のようだ。林語堂はこの家について「住まいに庭園があり、庭園に家屋があり、家屋に庭があり、庭に樹があり、樹の上には空があり、空には月がある。これはうれしく、また気分の良いものだ」と形容したそうだ。
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