裸の島

新藤兼人監督による近代映画協会映画『裸の島』(1960年)。瀬戸内海の離れ小島で貧しい生活を送る4人家族を描く。台詞は全くない。ときたま笑い声や泣き声が発せられるだけ。林光の音楽が情感を醸し出す。英題: The Naked Island

瀬戸内海の小島で夫(殿山泰司)と妻(乙羽信子)は二人の男の子と暮らす。夫婦は島の土地を小作で借りてムギなどの農作物を作る。家は粗末な小屋。電気、ガス、水道などはない。水は隣島から櫓漕ぎの小舟で運ぶ。自給自足の厳しい毎日。
裸の島

水は急峻な斜面を担ぎ上げる。ハラハラする場面だが、遊び人の殿山泰司も宝塚歌劇団出身の乙羽信子も意外に足腰がしっかりしている。昔の人は鍛え方が違う。
裸の島

野良仕事を終えたら、子どもたちの支度した食事をとる。
裸の島

ある日、上の男の子が高熱を発する。夫は隣島まで医者を呼びに行く。
裸の島

ロケ地は広島県三原市にある無人島の宿禰島。周囲500mの小島。乙羽信子と新藤兼人は、亡くなった後、遺骨の一部がこの島に散骨された。
裸の島

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